第2回地域SNS全国フォーラムレポート

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S-1-1 「まちづくりの情報拠点~高校生のSNS活用による商店街活性化」

 兵庫県の伊丹市立伊丹高等学校では、「パソコンや教科書だけではない学びを」と情報の授業の一貫として生徒による地域の商店街活性化を進めている。昨年からは、いち早く地域SNSを活用し、効果をあげている。横浜市でも昨年、19歳以下の子供が主役の「ミニヨコハマシティ」プロジェクトが発動した。子供の自由な発想から生まれるユニークな取り組みに、大きな注目が集まっている。
 伊丹と横浜の会場をskypeで結び、高校生たちの真剣な「まちづくり」を伝え、地域SNS利活用の可能性を探った45分間のセッションをレポート。

第2回地域SNS全国フォーラム in 横浜 2008.2.28~29 開催

==== セッション基本情報 ================================

日時:2月28日(木) 12時45分~13時30分(45分間)
会場:パシフィコ横浜会議センター 5階小ホール

コーディネーター
 伊丹市立伊丹高等学校教諭 山下 雅啓 氏(横浜側)
 伊丹市立伊丹高等学校教諭 畑井 克彦 氏(伊丹側)

パネリスト
(横浜)
 ミニヨコハマシティ研究会 代表 岩室 晶子氏
 ミニヨコハマシティ市長 駒澤大学高等学校1年 三浦 絢香 さん
 駒澤大学高等学校1年 加藤 恵里 さん
 駒澤大学高等学校1年 宇津木 やよひ さん
(伊丹)
 伊丹市立伊丹高等学校2年 亘 みゆき さん
 伊丹市立伊丹高等学校2年 荻野 由香 さん
 伊丹市立伊丹高等学校1年 岩見 理紗 さん
 伊丹市立伊丹高等学校1年 澤田 依里 さん

メカニックサポート担当
 関西学院大学非常勤講師 佐藤 等史 氏
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■市立伊丹高等学校の「商店街活性化プロジェクト」

 まず伊丹会場から「高校生のSNS活用による商店街活性化」について、発表が行われた。

 伊丹市立伊丹高等学校は、JR伊丹駅の半径1キロ以内に位置する。 円内にはJR駅前にArio、阪急伊丹駅にReitaという2つの大規模商業施設があり、その間にプロジェクトの舞台「viva伊丹商店街」は位置している。

 学校と商店街は距離的にも近いが、取り組みを続けることで、心の繋がりも深まっている。 同校2年の亘みゆきさんは「私たちの住んでいる伊丹市はとてもアットホーム。 まちで活動をしていると、まちの人は気軽に声をかけてくれる。 頑張っている時に家族のように温かく見守ってくれる」と言う。

 活動の柱は2つ、1つが生徒と店主の協力が協力し、店の魅力を引き出すことによる店舗の活性化、もう1つがイベント開催による商店街全体の活性化だ。生徒が店舗と協働し、和菓子職人の技を学んで、ぜんざい作りと販売に挑戦した「冬の元気市」をはじめ、今年度は12本のイベントを行った。 「得たものは、信頼と人と人とのつながり。 仕事を任せられて大変なこともあったけれど、信頼された分頑張ることができ、苦労の分やりがいや得たものも大きかった」と言う。 地域にあるSNSの活用を始めたのは一昨年から。 生徒同士、生徒と商店主とのコミュニケーションの道具として活用されている。

 取り組みを始めて5年目。 商店側からは「毎年、チラシやポスター作りなど、同じことの繰り返しで活性化になっていないのでは?」という声もある。現在の課題は「次の世代への伝承と、他校をいかに巻き込んでいくか」だと言う。

市立伊丹高等学校



■オトナ禁止!U-19の「ミニヨコハマシティ」

 昨年発足した「ミニヨコハマシティ(ミニヨコ)」は、ミニヨコハマシティ研究会(岩室晶子代表)による、19歳以下の子供たちが「まちを作り、遊び、働く」プロジェクトだ。

 リーダーとなる市長ももちろんU-19。 候補者はマニュフェストを求められ、子供たちによる選挙で選ばれる。 初代市長は「笑顔溢れるまちにしたい」「まちを大きくしたい」「ドイツにある『こどものまち』でミニヨコをPRしたい」の公約を掲げ当選した駒澤大学高等学校1年の三浦絢香さんで、任期は1年だ。

 三浦さんが「子どもたちで考え、みんなで作り上げた」というミニヨコのオリジナルソングに合わせての楽しいプレゼンテーションを披露すると、会場からは笑顔が溢れた。

 ミニヨコでは、月に1、2回「まち会議」を開催、運営委員会には60名以上のメンバーがいる。 大人スタッフは「指導ではなくアドバイス」を行う存在で、主役はあくまで子供たちだ。 三浦さんは「例えば、スープパスタ屋さんをやりたい!と子供たちが考えると、大人は予算など、分らないことをアドバイスしてくれる」「マニュフェストに掲げたドイツの『こどものまち』を訪問したら「横浜だけでなく日本文化全体のアピールをしたい。 日本のいいところは、食文化や衣服の文化。 伊丹の美味しいものも紹介したい」と言う。 

 岩室さんが続ける「窓口に繋いだり協力企業を見つけお願いをしたり…子どもたちの願いが叶うように大人たちがうまく持っていけたらいいな、と思うんです」。

 3月29、30、31日には、2回目のイベントが開かれる。 会場は1回目と同じ、横浜市都筑区にある住宅展示場「中川ハウススクエア」。 今回は、エンタテイメントと食べ物が充実するそうだ。

ミニヨコハマシティ



■SNSの利活用と、地域間交流の可能性

 高校生が行うまちづくりにとって、SNSは有効なツールなのか?伊丹では、SNSやそれに連動するブログでコミュニケーションを深めている。ミニヨコではSNSは使っていない。

 質疑応答セッションでは、横浜から伊丹に対し「パソコン上で言いたいことを言い合うと、ちょっとしたところで行き違いなどが起こらないのですか?」という質問が出された。 それに対し伊丹側からは「今のところない。 インターネットには必ず顔写真を載せている。 顔の見えるコミュニケーションをSNSで行っており、問題はない」との回答があった。 「商店街の人とSNS上で出会い、実際の企画・予定をそこで立て、それから会いにいくこともある。 またブログを通して、その人が今何を考えているのかがわかる。 ブログにコメントを返すことで、絆はだんだんと深まっていく。 信頼がブログ一つにしても繋がっている」のだと言う。


 一方、伊丹から横浜に対しては、地域通貨『ミニヨン』の税金や、職業についての質問が相次いだ。 それに対し横浜側からは「お店の経営で、お金持ちになる市民が増えてきて、それはやっぱり問題だと思った。 だから税金を取り、公共の仕事をしている人のお給料にした」と、大人顔負けの答えが返ってきた。

 今回のセッションを通して知り合いとなった伊丹と横浜。 「お互いアドバイスしあって、宣伝しあって、多くのつながりを持っていきたい」「相手の良いところを取り入れたい」と、今回生まれた絆を大切にしていくことを確認して閉会した。


記事・文 とも + ハマっち!プレス編集部

March 2, 2008 - 管理人

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